地域の活力なくして日本の再生なし
 平成19年度の国土交通相関係予算を見ると「地域支援プログラム」のオンパレードです。国が頑張る地域を応援しますというメッセージを発信することはとても大切なことですし、今一番必要なことだと思います。人口減少に加えて高齢化の急速な進展で、地域社会の維持が困難になっているところが沢山あります。雇用機会も乏しく、市町村の財政も悪化の一途をたどっている現状は本当に危機的です。公共事業のこれ以上の削減は致命的だと思います。何故なら再チャレンジするにも道路や下水道、住宅等のインフラが乏しすぎるのです。大都市圏との格差がありすぎると思います。交通サービスも貧弱でマイカーに依存せざるを得ません。地方を廻って歩いて住民の方々の声を聞くことが多いのですが、悲鳴に近いものを感じます。

 地方の港湾もこの先どうしたら良いか悩んでいます。一方でスーパー中枢港湾の育成を図り国際競争力の向上を図るとともに、地方で衰退する地方港湾の活性化に取り組むべきだと思います。「みなと振興交付金」の創設はその意味で大変時宜を得たものです。景観やアメニティを重視した街の顔としての港まちづくりに多いに期待しています。

 高齢化が進み人口が減少るる地域の公共交通の活性化のためには鉄道駅のバリアフリー化も5,000人(一日乗降客数)の基準を引き下げて対応する必要があります。地元と事業者の了解がついたものについては今でも順次対応されていますが、更なる促進が望まれます。

 公共事業費は7兆円弱とピーク時の半分以下に抑えられています。地域の建設業は仕事がなく転廃業に追い込まれ、地域の基幹産業の縮小は地域経済の崩壊に向かっているばかりか、災害時等への対応を通じた地域への貢献が失われ、地域コミュニティーのセーフティネットの崩壊にもつながっています。安易な公共事業削減は早急に見直すべきですし、真に必要な道路は積極的に整備を推進すべきです。道路財源の一般財源化は根本的に考え直す必要があります。(都市の道路についてもまだまだ建設が必要です。とくに港湾や空港へのアクセス道路、環状道路についてはスピード感のある整備促進が求められます。

 地方の活性化に大きな期待が寄せられている切り札に観光振興があります。人口が減少し、国・地方ともに交流人口の増大が望まれる我が国の国是として「観光立国」を揚げました。43年振りの観光基本法の改正は、国・地方挙げての「住んでよし、訪ねてよし」のまちづくり国民運動の錦の御旗を掲げようとしたものです。2010年1,000万人の訪日外客の来訪と、世界に冠たる美しい国づくり、町づくりが日本の未来を明るく希望の持てるものにしてくれることを信じています。